12/25 クリスマスのちょっといい話。
..12/25(Sat) 21:43[341]
クリスマスにちょっといい話を・・・・・・ 昨日のクリスマスイブは親友の別れた奥さんが勤めるスナックへ行った。 この日を前々から約束していた。 「子供にクリスマスプレゼントだけ渡したいもんで。」 本当はもっともっと深い意味があるのだろうが、聞かないことにした。
酒を殆ど飲まない僕は車で彼を迎えに行くことになっていた。 仕事が長引き、約束の時間に遅れた僕は、高速を使って急ぐ。 彼は自宅の前で、娘二人へのプレゼントの袋を持って寒そうに立っている。 クリスマスイヴである。 「すいませんねぇ、こんな日に。」 彼は寒さで震えつつ、助手席に乗り込みながらつぶやく。 彼が去年の今頃立ち上げたばかりの会社は今年の後半からようやく、 案件が重なって決まり始め、形になってきた。 その間贅沢も一切せず、自分のものはコートすらも買わない。 今年一年で買ったものは自分への投資の本くらい。 僕の目から見ても、本当に頑張っている。 「結局、プレゼント決められなくて。CD券と図書カードにしましたよ。」
年頃の娘のこと。下手なものを買えば反発することもある。 彼なりに精一杯考えた結果だった。
行く前、イヴの夜に男二人で焼肉を食べ、彼はいつものビールに加えて 焼酎もあおる。緊張が、少し落ち着きのない指先から見てとれる。 「去年のイヴは会社を一緒にやっている人間とふたりで、大名古屋ビルの裏の コンビニでお湯もらって、二人で車の中でカップラーメン食べてました。 今年は安い店ながらも焼肉食ってるんですから大出世ですよ。」 一年の苦労も今日で報われるなら素敵だ。 「そろそろ行きますか。」 覚悟を決めて立ち上がった顔に、力のない笑みが浮かぶ。 「店に行くのは初めてなんですよね。」 理由にならない理由で別れてから六年。当然だが、子供のことを思い出さない 日はないと言う。
仲間内の飲み会になれば、誰よりもボケて、場を盛り上げてくれる彼。 宴会にはかかせない存在になりながらも、心の中はいつも寂しさが離れないの だろう。 そんな彼を仲間達は愛してやまない。
店のドアを開けるまで、「こんなに緊張するのは初めてだなあ。」と躊躇しな がらも、覚悟を決めて一気にドアを開ける彼。
気が付いて、一瞬驚いた顔を見せる元妻である彼女。
簡単な挨拶もそこそこに、照れくさそうに子供へのプレゼントを渡す彼。
最初は戸惑いを隠せなかったが、僕が同行した意味を時間がたってから 自分なりに理解した彼女・・・・・
会話は決してはずまないけれど、やさしくもいい時間が流れる。
彼女も帰りの見送りの時にはやさしい笑顔で見送ってくれた。 僕自身もとてもハッピーであたたかな夜になった。 彼女のお父さんが、ここのところずっと身体を悪くしているらしい。 昔は自分の子供と同じようにどなりつけてくれたそのお父さんが今は 障害を持つほどに、悪い。 「僕は母子家庭で育ったんで、あのお父さんが僕のたった一人の親父なんです よ。ものすごく良くしてもらったもんで、なんとか一生かけて恩返しがしたい んですよね。身体悪くしてるの見て、余計そう思いました。」 少し前に、そんな話を彼から聞いたことがある。やさしい男だ。
来年は家族を取り戻す年にしたいという彼。そんな彼が歩きながら、 しみじみと言った。 「彼女はね、最高の女性なんですよ。」
子供だけじゃなく、再び手に入れたいものにしっかりと妻がいる。 常に子供の話題を出していても、奥にはちゃんと奥さんへの気持ちがある。
もう六年以上会っていない子供との接し方や心のケアを学ぶ為に、 心理学クラスへの申込も済ませた。来年から通うことになる。
「電車男」もいいけれど、僕はこの男を応援したい。
こんなクリスマスイヴの夜でありました・・・・・・・
皆様、ハッピーメリークリスマス!
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